2013年08月 : 眼瞼下垂とアートメイクの緒方眼科クリニック

毎日蒸し暑い日が続きますがいかがお過ごしでしょうか。

さて、今日は疲労や発熱、紫外線暴露などが誘因になりおこると言われている角膜ヘルペスについて書いてみます。

疲れるとヘルペスが出る方、いらっしゃいますよね。しかしこのヘルペスが眼にもくることは意外に知られていません。

こちらは口唇ヘルペス

単純疱疹

こちらと同じ単純ヘルペスによる感染症です。

症例は78歳女性左頬部の痛みと左眼のゴロゴロする異物感で来院されました。

細隙灯の所見です。

こちらがヘルペスで有名な樹枝状角膜炎です。

「こんにちは、ヘルペスでーす。」と言わんばかりの顔？をしていますね。

角膜ヘルペスには抗ウィルス薬のアシクロビル（ACV）の眼軟膏を1日５回使用します。また、細菌による混合感染予防に抗菌点眼薬も追加投与します。

こちらが翌日の所見です。

治療に反応しています。

この調子なら、1週間ほどで治ると思われます。

このように適切に治療をおこなえば予後は良好ですが、数年ごとに再発を繰り返し炎症が角膜上皮のみならず
角膜実質にまで及んでしまう症例があります。

炎症が角膜実質にまで進むと視力低下を起こし重症化すると角膜に穿孔をきたし回復が困難になってしまいます。

実際日本における角膜移植の１０パーセントは角膜ヘルペスによると言われています。

なぜ再発してしまうのか、なぜ実質型に移行するのか。

いまだにはっきりとはわかりませんが、少なくとも誘因となる発熱、疲労、紫外線暴露、ストレスなどには注意をしてください。

そして早めの治療がカギになると思います。

まだまだしばらく暑い日が続きます。
このように不快指数が高いと体力を消耗しますので体調管理は気を付けてお過ごしください。

最後まで眼を通して下さりありがとうございました。

眼瞼下垂とアートメイクの緒方眼科クリニック｜大田区蒲田駅近く

2013年08月

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角膜ヘルペス