緒方眼科クリニック|蒲田駅近く

東京都大田区、蒲田駅近くの緒方眼科クリニックです。 日帰り白内障手術からコンタクトレンズの処方まで。 目のことはお気軽にご相談ください。

子どもの近視(2)


12月に入りぐっと寒くなりましたね。

皆様いかがお過ごしですか?

クリニックもクリスマスツリーを出しました。

さて、今日は前回の続きで近視の発生原因から書いてみたいと思います。

近視の原因には遺伝的要因と環境要因がある

近視のある両親から生まれた子供は近視のない両親から生まれた子供に比べて7~8倍近視になる確率が増すと言われています。

ここで言う近視は軸性近視といって角膜から網膜までの長さが長くなる話ですから、両親と顔や体型が似るのと同じように目の形が似てしまうことは十分あり得ますよね。

しかしこの遺伝も多因子遺伝といって詳しいことはわかっていませんが、遺伝以外のいろいろな要因が複雑に絡んでいるようです。

私の両親は父が-4.5D、母は-16Dと強度の近視ですが私は正視で乱視もなく、どんなに目を酷使しても1.5まで見ることができます。(神様に感謝)

もちろん近視にならないような特別なことはしていません。

でも逆に気をつけていても残念ながら近視になってしまうこともあります。

あ~遺伝なら仕方がないのか......いえいえ手をこまねいているべきではありません。

近視の発症、進行は環境要因も関係している可能性が高いからです。

ここで近視進行に関する代表的な研究を見ていこうと思います。


USA
1990年代ヒューストン大学のEarl Smithは子ザルの上眼瞼と下眼瞼を縫い付けてしまうことにより眼軸長が長くなり最大-19Dもの強度近視を実験的に作りました。(お猿さんごめんなさい)


スウェーデン2
スウェーデンのノーベル医学生理学賞(1980)を受賞したTorsten N wiesel は生後すぐ片目を目隠しされたヒヨコの実験をおこない(ヒヨコさん不便だったね)やはり閉じていた目だけに眼軸長が伸びてしまうことが分かりました。

このことから視覚刺激つまりピントを合わせて何かを見ることが出来ないとそれは眼軸の長さに影響を与えることが示唆されました。

また、生まれてきた動物は普通遠視で成長と共に眼軸が伸び正視になっていきますが、遠視の状態に凸レンズをかけたままにしますと遠視のままで、逆に凹レンズをかけたままにすると近視になってしまいます。つまり網膜の後ろにピントが合っているという視覚刺激に対してピントが合うように眼軸が進展していくのですね。このことからも生まれてからの視覚刺激は眼軸の伸展すなわち近視の進行に影響を与えると言えそうです。
 
その他の研究からわかった事として

近視進行は遺伝的要因が最も強力

近視進行は都市部の方が早い

近視進行はIQや学歴が高い方が早い

近視進行は近業(時間、読書数、視距離)が強いほど早い。しかし、関連性は弱い。

近視進行は戸外活動によって抑制される
      
(第65回臨床眼科学会子どもの近視予防と3D映像の影響と予防)より

上の5つの項目を見るといかにも昔から言われていることばかりだと思われるかも知れませんが、こうした経験的なことが実際証明されたという点でとても有意義であることは明白です。

近業作業(勉強、読書、携帯、パソコン)今の子供たちは誘惑が沢山あります。

でも、近くを見た後は、外で遊ぶ、お散歩に出かけましょう。

このことを頭の片隅にでも置いてくださいね。

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こちらはクリニックの目の前にある工学院のイルミネーションです。

なかなか綺麗ですね。











子どもの近視


 皆さんが子供のころ、クラスに眼鏡をかけた子は何人ぐらいいましたか?

もちろん、近視に限った話ではありませんが、私が小学生だった昭和50年代眼鏡をかけていた子どもはクラスにせいぜい人ほど2~3人だったように思います。

実際学校保健の統計を見ても昭和54年視力1.0未満の小学生は17.91%という比率でした。

それがH23年東京都学校保健統計によりますと小学生の割合は29.1%と右肩上がりに増えています。

そしてこれが高校生になると裸眼視力1.0未満は男子の70%女子の77.2%と驚きの数字になります。

もちろんすべてではありませんが多くは近視と予想できます。

普段診療をしていても、ご年配の方は近視が少ないのに、若い人の近視の多いこと。

これは、眼科医なら誰しも実感することだと思います。

近視になるとなぜいけないのか。

それは単に眼鏡やコンタクトが煩わしい、というだけではなく将来失明をきたすような緑内障や網膜剥離、高度近視に伴う黄斑変性症のリスクが上がるからなのです。

では、レーシックをしていれば安心?

いえいえ、レーシックは角膜の屈折力を変えるだけなので関係ありません。

日本ではそもそも近視は病気ではないという風潮が強いのですが、子どもを取り巻く環境を考えると、さらに詳しい疫学調査から国家戦略としてすすめて欲しいと思います。

では次回は近視進行に関する代表的な研究、結果について書きたいと思います。






はじめまして、緒方眼科副院長です。

蒲田駅西口徒歩4分、日本工学院キャンパス前に開業しています緒方眼科クリニックです。

お陰様で無事開業2年が経ちました。

これもたくさんの方々に支えて頂いたお陰です。

今後も眼科のかかりつけ医として、院長、スタッフとともに頑張っていきたいと思います。

これから、眼科にまつわること、そうでないこともいろいろ書いていきたいと思います。
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こちらは待合室から撮影いたしました。

今日はとても良いお天気でした。


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